詩ボクをそのまま詩ボクとして楽しんでしまうのが、合宿型です。

大好評、合宿型を振り返る

報告報告大変遅れてすみませんでした。
 結果のほうは詩のボクシング公式ホームページのほうにおまかせしていたせいか、ついのんびりしすぎてしまいました。(実行委員会で時間をとられたいた分、本業の稲刈りに精を出しておりました。うーんやはり今年はコメがとれんなー)

●ワークショップから交流会、宿泊と
 ワークショップは、楠かつのりさんの〜自分の言葉を他者にどうやって届かすか知る〜についてのトークからはじまる。続いて参加者一人一人が自作朗読(詩であったり日記であったり自己紹介であったり)。それにたいして楠さんが短めに講評そして参加者に何名かに感想を聞いて、講師、参加者、朗読者のキャッチボールで四時間の予定時間をオーバーしていた。

 つづいて宿泊会場である公民館に移動。全員で夕食&交流会の準備をして乾杯。ちょうどその日、NHKにて詩のボクシングの全国大会を放映ということで、講師の楠さんを交えテレビを見ながら歓談。

 午後からのワークショップでの自作朗読がなによりの自己紹介になり、あっというまに交流がはじまっていた。お酒を飲みながら即興詩ごっこをしたりと、たぶんみんないろんな思いの「詩ボク」があるんだ、というわけで夜もふけ、講師の楠さんは12時を少しオーバーしたころにお宿へ。

 ワークショップ参加者20名(県外参加者12名)
(おーっと、楽しいななー、とばかり長野から参加のすなふきんさんが持ってきてくれたドブロクを飲みすぎてバタンと一番先に寝てしまった私。みんな遅くまでがんばってたみたい。予選会の詩を推敲するひともいたりね)

●予選会28名参加そして本大会へ。

 さて翌日午前中はいよいよ予選会。当日受付6名(県内5名県外1名)を含め28名が出場。
 本大会へは16名のみ出場と、山形県大会としては激戦(?)の予選会となった。楠さんを含めた3名の審査員は、いかに言葉が届いたかを、自分を無にして選び抜いた。予選会はある意味本大会より緊張する。

 そしていよいよ本大会。
 オープニングに、演劇集団「響」のパフォーマンス。さあ、一回戦の始まりである。
 7名のジャッジの青、赤、それぞれが舞い上がり静止する。
 一回戦が終了し敗者復活戦。
 復活戦で選ばれたのは、地元余目町の太田輝和さん。何と奇しくも、対戦者は同じく地元余目町の実行委員でもあり、自らくじを作ったという高田康子さんの戦い。

 森繁哉さんの戦いの舞のあと引き続き2回戦を終えベスト4が決定。秋田市から出場の詩人タグチアキラさん(39歳)。「山形詩人」の高啓さん(46歳)。秋田出身千葉在住の武力也さん(60歳)。鶴岡市で劇団の役者でもある佐久間正明さん(34歳)。
 接戦の試合を制して決勝に残ったは、武力也さんと佐久間さん。武力也さんはペンネームで家業のブリキ屋を名乗り、ブリキ屋をテーマに暗唱して朗読。
佐久間さんは家族とか身近なテーマを詩にして舞台から役者で鍛えた声を届ける。即興詩は、武力也さんが「ストーカー」。佐久間さんが「スカート」。
 優勝は武力也さん。
 おめでとう!!
 (優勝者の声は公式ホームページを)

 準優勝者の感想と地元高校生の堀千明さん、長野県から参加のえんどうすなふきんさん、そしてお隣新潟県から駆けつけてくれた佐藤神奈さんから感想を戴きましたのでご覧ください。(→感想のページへ)

大会を終えて(実行委員長の感想は)
 ●合宿型は全国公募が似合う。
 合宿型は明らかに、詩のボクシングは詩のボクシングであるということを認識させてくれるいい機会である、と断言しよう。
 詩のボクシングは知られているようで知られてない。それは出場者自信にもいえるような気がする。というか正直、私自身いままで山形大会2回と全国大会一回出場してみての実感である。
 今回ワークショップ、交流、宿泊を通して、よくも悪くも緊張感が消えた。
実行委員長で多忙というのもあったが、出場することにホッとするものがあった。詩ボクは詩ボクで楽しめればいい、みたいな。
 あと、全国大会がある以上、地方大会は県内出身及び在住というのが出場資格として定着しつつあるようだが、唯一合宿型のみは、全国公募が似付かわしい。なぜなら、地方に住むものとって県外からの人は風である。やはりわたしみたいに地元で育ち、地元でまして移動できない植物を育てているとつい「風」が恋しくなる。今回優勝者は千葉県在住の方であるが、県内外の誰が優勝しても、実行委員のなかにはなんら違和感がない、というのが交流会の意味合いを象徴している。それは合宿型は詩のボクシングのみの地方大会とは別物だからである。
 どちらかといえば田んぼばっかりが目につく、日本のよくある風景の一つである余目町だか、詩ボクのために訪れてくれる人が何人もいたということは、町おこし(ちょっとおおげさですか)にもつながる可能性も秘めている。
 今回は時間的に間に合いませんでしたが、近辺の月山、羽黒山、最上川等観光スポットも織りまぜPRしたらまた違った参加者層になったかな、なんて思ったりする。
 さあ、あなたの町でも詩ボクの合宿型を開催してみませんか、と呼びかけたくなった。もちろんそのときは全国公募で。